朝、日記を書いてブログを更新して自転車で外に出かけた。
夕方の日本とのLIVE授業まで何をして過ごそうか。
当てずっぽうでもいいんだけれど、せっかくならどこかに向かおうとiPhoneで
地図を確認すると見覚えのある名前が飛び込んできた。
モンテ・アルバン。
現在滞在しているオアハカ郊外の山の上にある古代遺跡だ。
昨日の教え子とのチャットの中で
「モンテ・アルバンという世界遺産があるそうですが行きましたか?」
と質問が来ていたことを思い出した。
よし。行ってみるか。ちょうど止まっていた交差点から方向転換をして
山を目指した。メキシコから中南米にかけてもそうかもしれないけれど、
都市部は山に囲まれ盆地になっているところが多い印象だ。
ここオアハカも中心部の平らなところから少し離れると、ずーっと住宅街が
山肌に続いている。モンテアルバンはそんな住宅をずーっと登って行って、
山の頂上にある。
だいたい毎日夕方に来る土砂降りのスコールのおかげか、晴れている時の
メキシコの空はスカッと青く抜ける。そして日差しも強い。標高は1500mほど
だが今日も自転車で走るとあっという間に汗が噴き出してくる。
小一時間登ったところで山頂に到着。お土産売りの人たちがたくさんいる。
入り口で入場料を払って、草原のようなところを歩いて遺跡へ。
少し登るといきなり目の前にサッカーコート二枚分くらいの緑の広場が現れた。
そこに遺跡の建物が点在している。必要以上に整備せず、木や草がそのまま残っている
おかげで、なんだかかえって長い「とき」の流れを感じれるような気がする。
一番奥にある大きな神殿後の階段を登ると、遺跡がまわりまで見渡せた。
そしてその遺跡をずっと辿ると遠くにオアハカの町や山々が見渡せる。
なんだか天空の城のようだ。予定さえなければ、何時間でもいられそうな、
そんな心に安らぎを感じる空間だった。
そこから町に戻って来て。日本とのLIVE授業の準備。
今日は屋外からの中継でWIFIが使えないので、携帯ショップに行ってSIMカードの
データをチャージする。1GBで200ペソ(1400円程度)日本よりも割高に感じる。
そして、町の中心部の大聖堂からFaceTime(Appleのビデオチャットアプリ)のテスト
を行なっていざ本番。
今日は、オアハカ市街地の様子を中継しながら、最後は市場まで歩いてタコスを試食した。
事前の調べ授業があったので、食べ物のことや、モンテアルバン遺跡のこと、アメリカ大陸で
一番大きな木のこと、先住民について。などいくつも質問が出て良かったと思う。
課題としては、やはり画面を通したコミュニケーションと、能動的な動きについて。
毎回自分なりに工夫してロケーションや、そのなかで伝えるものを考え動く。
しかし、どうしてもリアクションが少ないと、画面を通してでは教室の空気感が感じ取りにくい。
彼らが何に興味を示しているか、話したことがどの程度入っていっているか、
教室では先生方はいつもこの子どもたちの反応を感じながら授業の舵取りをしていく。
それがやはりLIVE授業の難しいところだ。
授業の骨組みをシステム化して、普段の授業に近づけてあげるのがいいのか。
見せたいものはたくさんあるが、グッと絞ってテーマを明確化して実施するべきか。
授業にのぞむ前のモチベーションづくりをもっと工夫するべきか。
毎回やりながら、終わってからこんなことを考え思い巡らせる。
悩みながら動く。試行錯誤する。
一歩ずつ前進しているような、そんな実感も自信もないけれどやっていくしかない。
世界と繋がれてよかった。新たな発見があった。と子どもたちに言ってもらえるように。
*授業の様子を少しYOUTUBEにアップしています。
さすがにひとりで授業も撮影もは難しい・・・。屋台でiPadを固定するために玉ねぎが写っていますw
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